これだけは覚えよう人事給与システムのデータ変換基礎知識

人事給与システムでデータ変換を使う場面のひとつに、他システムへのデータの移動があります。例えば、定型業務としてよくあるのが、会計システムへの仕訳データの入力です。給与の支払いを行うと、その結果を会計に仕訳記帳しなければいけませんが、給与と会計は全く違う考え方ですので、給与担当者は会計知識がない、会計担当者は給与知識がない、という事は往々にしてあります。どちらも専門的な知識が必要な部署ですので、両方の知識を兼ね備えた人材というのは意外といないものです。そのため、給与支払いに関する会計記帳が間違っていて、決算やら税務調査やらが混乱するというような事がしばしば起こるのです。とはいえ、これらはどちらも定型業務ですので、データ変換がしやすい分野でもあります。

定型業務は一度、型を作ってしまえば後が楽です

給与業務と会計業務はそれぞれに決まった型があります。この型を覚えて、その通りに仕事をしていくのがこの2つの共通する特徴です。ただ、それぞれの型が違うというだけなのです。そのため、ここで活用できるのがデータ変換です。簡単に言うと、人事給与システム上のある項目は、会計システム上のある項目に関連付けられます。この対応関係をひとつずつ丹念に結び付けていくと、変換対応表が出来上がります。この対応表を作るときに気を付ける点は、1対1に結び付けるという事です。もし、片方のAという項目が、もう一方では、BとCに結び付けられるとすると、一体どちらに行けばよいのか、わからなくなってしまいます。こういう時にミスが起きるのです。例えば、社会保険料は、会社負担分と社員負担分がありますね。ここでどう仕訳していいか分からなくなる例があるのです。

必ず1対1に紐付けるのが鉄則です

しかし、よく考えてみましょう。人事給与システムには従業員から天引きする社員負担分の社会保険料の情報はあっても、会社負担分の情報はありませんね。それではどうすればいいかというと、給与のデータは、必ず社員負担分である、という事を忘れないようにすることです。そして、会社負担分には紐付けしないことです。それでは、会社負担分はどうすればいいでしょうか。会社負担分は、社員負担分に対して比率で求められますね。つまり、会社負担分は計算によって導き出す項目なのです。このようにして、データ変換は必ずそれぞれの項目を1対1に紐付けするようにしましょう。これが出来ないことには、必ずミスを招きます。ただし、例外もあります。人事給与システムと会計システムのように、データの受け渡しが一方通行で逆流はしないという前提があるのであれば、送り側の複数の項目が、受け側のひとつの項目に集約されることは可能です。例えば、固定給も残業代も資格手当すべて、従業員給与というひとつの勘定科目に集約することは可能です。